はじめに:Stripeダッシュボード「取引」のステータスについて
Stripeのダッシュボードを開き、「取引」ページを見たときによく見かけるのが、「成功」「失敗」「保留中」「未完了」あたりですが、それ以外にも多くのステータスが存在します。
このページでは、メジャーなステータスと、あまり見かけない、どういった状態なのかよくわからないステータスについても解説しています。
特に、副業や小規模サービスを運営し始めたばかりの方にとっては、
「このステータスって放置していいの?」「何か対応しないとお金が入らないのでは…?」と不安になるポイントです。
実際放置するとアカウント停止になる可能性のあるものもあるので、そのあたりも軽く触れておきたいと思います。
Stripeは「お金の流れ」を細かく状態管理している
Stripeでは、支払いが行われてから完全に処理が終わるまでを、段階的なステータスで管理しています。
そのため、
- 決済の途中段階
- 返金処理の進行中
- カード会社とのやり取り中
といった状態も、すべて「取引ステータス」として表示されます。
これは決して分かりにくくするためではなく、トラブル時に原因を追いやすくするための設計です。
ただし、前提知識がないと「異常なのか/正常なのか」の判断ができません。
この記事では、その不安を解消するために
取引ページに表示されるステータスを整理して理解していきます。
支払いステータスは大きく分けて「5つの分類」がある
Stripeダッシュボードの「取引」ページに表示されるステータスは、性質ごとに整理できます。
細かい意味を覚える前に、まずは「分類がいくつあるか」を押さえるだけで、ダッシュボードの見え方がかなり楽になります。
本記事では、取引ステータスを次の 5つの分類 に分けて考えます。
- 成功・完了系 支払いが成立し、前向きに完了している状態
- 進行中・未確定系 まだ結果が出ておらず、途中段階にある状態
- 失敗・停止系 支払いが完了せず、このままでは売上にならない状態
- 返金・調整系 一度成功した支払いが、返金や金額調整されている状態
- 不審請求・照会対応系 カード会社が関与し、対応や確認が必要な状態
次の章からは、それぞれの分類ごとに
「どんなステータスが含まれるのか」を見ていきます。
【成功・完了系】支払いが前向きに進んでいるステータス
ここでは、Stripeダッシュボードの「取引」ページで基本的に安心して見ていられるステータスを整理します。
「今すぐ何か対応が必要か?」という視点で見ると、この章のステータスは 原則として緊急対応は不要 です。
成功|正常に支払いが完了した状態
成功 は、その名のとおり「顧客の支払いが完了し」「Stripe側でも問題なく処理された」ことを意味します。
これが出ていればOKなもっとも理想的なステータスです。
ただし注意点として、
- すぐに口座へ入金されるとは限らない
- 後から返金や不審請求が発生する可能性はゼロではない
という点は押さえておきましょう。
「成功=取引が確定した」という理解で問題ありませんが、資金移動は別ステップであることがStripeの特徴です。
一部支払い済み|金額の一部だけが完了している状態
一部支払い済み は、「分割支払い」「一部のみ回収できたケース」「複数請求のうち一部が完了したケース」などで表示されます。
初心者の方が混乱しやすいのですが、これは エラーではありません。
「まだ全額は回収できていない」「今後、残額の動きがある可能性がある」という途中経過であることです。
特にサブスクや調整請求を行っている場合、意図せずこのステータスを見ることがあります。
資金供給待ち|支払いは成功、入金待ちの状態
資金供給待ち は、「支払い自体は『成功』」「ただし、まだ銀行口座へ入金されていない」という状態です。
Stripeでは、
- 顧客が支払う
- Stripeが支払いを確定する
- 一定期間後に口座へ入金する
という流れになっており、
この 2 → 3 の間 に表示されるのがこのステータスです。
特に、「初回入金」「祝日・週末を挟んだ場合」は、この状態が少し長く続くことがあります。
焦って問い合わせる必要はなく、入金スケジュールを確認すればOK なステータスです。
【進行中・未確定系】まだ結果が確定していないステータス
次に紹介するのは、「成功でも失敗でもない」「まだ途中段階」を表すステータスです。
この章のステータスは、放置していい場合と、確認したほうがいい場合が混在します。
保留中|支払い結果が確定していない状態
保留中 は、「カード会社の確認待ち」「ネットワーク上の処理待ち」「追加確認が行われている」など、Stripe側で最終判断が出ていない状態です。
多くの場合、
- 数分〜数時間
- 長くても1日程度
で「成功」または「失敗」に切り替わります。
この時点で運営者が何か操作する必要は、ほとんどありません。
未完了|支払いフローが途中で止まっている
未完了 は、顧客側の操作が完了していないケースでよく表示されます。
例えば、「支払い画面を途中で閉じた」「認証(3Dセキュア)を完了しなかった」「支払い方法の入力が終わっていない」といった状況です。
このステータスが続いている場合、
- 顧客が気づいていない
- 操作に迷って離脱している
可能性があります。
サービス内容によっては、案内メールやUI改善を検討するサインになります。
未キャプチャ|与信はあるが確定していない状態
未キャプチャ は、少し専門的ですが重要です。
これは、「カードの有効性チェック(与信)は通過」「しかし、実際の請求(キャプチャ)は未実行」という状態を表します。
主に、
- 商品発送後に請求したい場合
- 仮押さえ決済を使っている場合
に発生します。
意図していないのにこの状態がある場合は、決済フローの設計ミスの可能性もあるため注意しましょう。
期限切れ|顧客操作待ちのまま失効した状態
期限切れ は、「未完了」「保留中」のまま、一定時間が経過して自動的に無効になった状態です。
よくある原因は、「支払いリンクを放置された」「認証画面を最後まで進めなかった」などです。
このステータス自体はエラーではありませんが、売上機会を逃しているサインでもあります。
【失敗・停止系】支払いが完了しなかったステータス
ここからは、Stripeダッシュボードで表示されたときに「何か問題が起きている可能性が高い」ステータスを見ていきます。
とはいえ、すべてが深刻なトラブルというわけではありません。
まずは落ち着いて、状態を正しく理解することが大切です。
失敗|決済が成立しなかった状態
失敗 は、
- カード残高不足
- カード情報の誤り
- カード会社による拒否
などにより、支払いが成立しなかったことを意味します。
Stripeを使い始めた方が最初に不安になるステータスでもありますが、多くの場合は 顧客側の要因 です。
重要なのは、「Stripe側のシステム障害であるケースは少ない」「同じ顧客で繰り返し発生していないか」という点を確認することです。
特にサブスク運営では、この「失敗」をどう減らすかが継続率に直結します。
より実践的な対策については、決済失敗を減らすための具体策をまとめた記事 で詳しく解説しています。
ブロック済み|Stripe側で支払いが止められた状態
ブロック済み は、「不正利用の疑い」「リスクの高い支払いパターン」「ルール違反の可能性」などを理由に、Stripeが意図的に支払いを止めた状態です。
このステータスが出た場合、「顧客に再試行させても通らない」「設定変更や確認が必要になる」ケースがあります。
頻発する場合は、
- 商品内容
- 販売方法
- 決済フロー
を一度見直すサインと捉えましょう。
キャンセル済み|意図的に支払いを取り消したケース
キャンセル済み は、「運営者が手動でキャンセルした」「顧客が途中でキャンセルした」「自動的にキャンセルされた」など、意図をもって支払いが無効になった状態です。
「失敗」と違い、システム上は正常な処理なので、エラーとして扱う必要はありません。
【返金・調整系】支払い後にお金が戻るステータス
次は、一度成功した支払いが、その後どうなったかを示すステータスです。
返金対応は、顧客対応や信頼性にも関わるため、意味を正しく理解しておきましょう。
返金済み|全額返金が完了した状態
返金済み は、「支払われた金額が全額返金され」「Stripe側の処理も完了している」状態です。
この時点で、
- 運営者側の操作は完了
- あとはカード会社側の反映待ち
となります。
一部返金済み|一部のみ返金された状態
一部返金済み は、「金額調整」「一部キャンセル」「トラブル対応」などで、支払いの一部だけを返金した場合に表示されます。
全額返金と同じく、異常ではありません。
返金保留中|返金処理が完了していない状態
返金保留中 は、「返金操作は行った」「ただし、まだ確定していない」という途中状態です。
通常は時間の経過で「返金済み」に切り替わるため、慌てて再操作する必要はありません。
【不審請求・照会対応系】対応が必要になる可能性があるステータス
最後に、必ず確認すべき重要なステータス群です。
これらは放置すると、返金・ペナルティ・アカウント評価に影響することがあります。
不審請求に対応が必要|チャージバック発生
これは、「顧客がカード会社に異議申し立てをした」「チャージバックが開始された」状態です。
Stripeからの通知を確認し、期限内に証拠を提出する必要があります。
審査中の不審請求|カード会社で確認中
審査中の不審請求 は、提出した情報をもとにカード会社が判断している段階です。
結果が出るまで、基本的に運営者ができることはありません。
不審請求の申請に対する主張が認められた/認められなかった
結果として、
- 主張が認められた
→ 取引は正当と判断 - 主張が認められなかった
→ 返金・手数料が確定
となります。
この結果は、今後のリスク評価にも影響します。
不正使用の早期警告|事前に出される注意信号
不正使用の早期警告 は、
「まだ不審請求ではない」「ただし、その可能性が高い」という 予兆 です。
この段階で、「顧客対応を行う」「証拠を整理しておく」ことで、被害を最小限に抑えられる場合があります。
照会に対応が必要/審査中の照会/照会終了
これらは、「カード会社からの確認依頼」「不正とは限らないが、説明が必要」というケースです。
「照会終了」になれば、ひとまず対応は完了です。
まとめ:取引ステータスを理解すればStripeは怖くない
サービスの運営をしていると、取引のステータスは常にチェックしている項目です。
通常であれば、問題のないステータスが表示されますが、ときどき見慣れないステータスが表示されることがあります。
そういった場合にこのページの内容がお役に立てれば幸いです。


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