さくらインターネットはブログ初心者に向いていない理由

この記事では、これからブログを始める上でレンタルサーバー業者の中でも老舗である、さくらインターネットを使ってみたいんだけど、エックスサーバーと比べるとスペックやオプションで見劣りしてしまい契約しようか迷っている人に向けた記事です。

ちなみに僕はさくらインターネットを15年ほど利用しており、レンタルサーバーのエントリープランからマネージドサーバーまで利用経験があります。
いうなれば、さくらインターネットのファンでもあるのですが、今回は心を鬼にして記事を書いています。

目次

さくらインターネットがブログ初心者に向いていない理由

以前はさくらインターネットも初心者におすすめのサーバーだったのですが、現在はさらに初心者向きのサーバーが登場したことで、さくらインターネットが見劣りしてしまうという状況です。
あまりコンピューターなどには詳しくない方で、WordPressでブログを始めたい、もしくは自社サイトを構築したいという用途であれば、さくらよりもエックスサーバーの方がおすすめです。
価格、スペック、オプションの面でさくらよりもエックスサーバーの方が優位にあると言えるからです。

さくらにも良いところはあるので、さくらの長所について解説した後に、なぜさくらをおすすめできないのか、逆にどういったユーザーにはおすすめできるか詳しく解説してみます。

老舗という信頼性と安心感

さくらはなんといっても老舗であるため、信頼性があります。
ユーザー数は40万以上とも言われ、サーバーの設定などで分からないことがあってもネット上調べれば殆ど解決できるというのが一番のメリットと言えるでしょう。

頼りになるインフラと運営ノウハウ

インフラも非常に強力なため、他社に比べると転送量の制限も緩めです。
2018年に北海道を襲った震災により大規模停電した際にも、石狩データセンターでは非常用電源設備で約60時間を乗り切った実績があります。
老舗ならではの運用ノウハウやインフラ設備があったからと言えるでしょう。

使用感は悪くない

実際に使ってみると、ユーザーアカウントのログインページはやや古い感じがします。
サーバーのコントロールパネルは最近一新されて使いやすくなりました。
サーバー自体のレスポンスも良いですし、WordPressくらいの負荷ではまず不満はないと思います。

サーバーの運用形態が広い

さくらインターネットでは、レンタルサーバー意外にもメールボックス、VPS、クラウド、ホスティング、高火力サーバー(GPUサーバー)など幅広く商品が用意されているのが特徴です。
特に上位プランが充実しているというのは、さくらの強みと言えるでしょう。

レンタルサーバーのスペックやオプションでは他社より劣る

同価格帯のプランで他社と比較すると、スペックやオプションの面で見劣りしてしまいます。
例えば、ストレージに未だHDDを採用しているのは時代遅れですし、他社にはあってさくらにはないオプションがいくつかあります。
この点は非常に残念です。

さくらはプラン変更ができない【重要】

先ほど、いくつかのオプションがないと書きましたが、中でも特に致命的なのがプラン変更できないことです。
他社のオプションには使用中のプランを上位プランに変更するオプションがあったりしますが、
さくらインターネットではプランの変更に対応していません。

これによりどういった不具合が予想されるかというと、例えば最初は安いプランで初めて、アクセスが増えたら上位プランに変更しようと思っても、さくらの場合プラン変更ができないため、ブログやサイトのデータのバックアップを取り、新しいサーバーで再構築(引っ越す)する必要が発生します。
この作業が面倒な上、WordPressを使っていたり、他社でドメインを取ってSSLを利用している場合、専門の知識が必要になり、最悪の場合、引っ越しが完了できない状況が想定されます。
この点がコンピューターなどに詳しくない方にさくらをおすすめできない理由です。

以前はどこのレンタルサーバーもそれが普通でしたし、レンタルサーバーをレンタルする人はある程度コンピューターに詳しいが多かったのですが、近年は難しことは分からないけど、自分のドメインでブログを始めたいというライトユーザーも多くなってきている(これはとても良いことだと思います)ため、このオプションを重要視しています。
このため、ライトユーザーにはおすすめしにくい結果となっています。

Apacheを採用している事情

近年台頭してきたレンタルサーバー業者ではウェブサーバーソフトウェアがNginxやLiteSpeedといった高速なサーバーソフトウェアを実装している一方で、さくらは未だにApacheのままです。
サーバーソフトウェアの変更は費用があまりかからない上、レスポンスの改善(約3倍といわれている)がみられるのでぜひとも採用して欲しいのですが、その一方で老舗ならではのジレンマもあるように感じます。

ネット上にあるさくらインターネットに関する技術情報は、Apacheならではの情報であるため、サーバーソフトウェアを変更してしまうと、これらの情報資源が共有できなくなるというデメリットも生じてしまいます。
さくらの強みでもある安心感や情報量を担保する上でも、Apacheを使い続けているのではないかと想像しております。

さくらよりも良いサーバー業者の登場

ここまでお話しして、どうしてさくらは今まで沢山のユーザーを確保できてきたのか、疑問に思う方もいるかと思いますが、今まではさくらのサービスの水準でも全然良かったのです。
新しく登場したレンタルサーバー業者が、ライトユーザー層をターゲットに、さらに上のサービスを用意してきたことで、さくらが見劣りするようになってしまったのです。

どういったユーザーがさくらを利用するのか

ではどういったユーザーがさくらを利用するのか。
今後、さくらが何らかの方向転換をしない限り、ライトユーザー層は他社にとられてしまうと思います。
一方でさくらの強みである、中上位のサーバープランに関しては今後もユーザーが増えていくと予想されます。
僕の想像では、VPSを自分で運用しながらサーバーのことを学びたい、ゲームが動くような高性能なサーバーを借りたい、AI開発用の高性能サーバーが必要というユーザーは今後もさくらを選んでいくと思います。

さくらの高火力サーバー(GPUサーバー)では、スタンダードプランの初期費用だけで約160万円、月々の利用料が15万円程です。
このようにハイエンドユーザーのニーズにも対応した商品を用意できているのがさくらの強さです。

まとめ

長くなってしまいましたが簡単にまとめると、これからブログを始める方に、さくらインターネットをおすすめできないポイントは2つ

1.同価格帯を比較すると他社にサーバースペックやオプションで見劣りする
2.プランの変更ができず、将来的に自力で引っ越しする技術が必要になる

ということになります。

以前は、ライトユーザーからヘビーユーザーまで、さくらインターネットが有力候補だったのですが、近年はWordPressを使って個人ブログや会社のサイトを運営をしたいというライトユーザー層をターゲットに、エックスサーバーやmixHostが台頭してきています。

その一方で、さくらの強みであるミドルからヘビーユーザー層の需要は今後も増えていくと思います。
特にサーバーにゲームをインストールして仲間同士で遊びたい、AI開発にハイスペックなサーバーが必要になるなど、時代の流れが強力なサーバー求めている傾向にあります。

以上、WordPressでブログを書きたいというライトユーザーであれば、さくらインターネットよりもエックスサーバーがおすすめという結論です。
この記事の内容が参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

サイト制作を15年以上やってるので、起業やスモールスタートアップしたい人のためにホームページ制作のアドバイスできればと考えています。
PHP、mySQL、エクセルVBAあたりができます。 それ以外のことは分からないので助けてください。

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